WR250F フロントフォークのオイルシールを交換します。
こんにちは。
今回は2005年式WR250Fのフロントフォークからオイル漏れということでお預かり。左側からかなり漏れ出ていましたので要オイルシール交換ですね。
漏れの原因は経年劣化によるオイルシールの圧着不良。インナーチューブの錆びによるオイルシールの破損。インナーチューブとアウターチューブのガタつき。砂や水による外部からのダメージなどがあります。特にエンデューロ、モトクロスを走るオフロード車はハードコンディションとなるので注意が必要です。
キャップボルトを取り外し。スプリングが少し錆びていたので除去。
インナーチューブからアウターチューブを抜いて分解。
オイルシールだけではなく、ダストシールやスライドメタルなどの消耗品はすべて交換します。
抜いたフォークオイルはかなり汚れていました。パフォーマンス低下やパーツの劣化を防ぐためにも定期的な交換が必要ですね。
取り外したオイルシール。ガスケット類は一度取り外すと、見た目では使えそうでも要交換です。
フォークスプリングの自由長は現在459ミリ。限界値は455ミリ。
インナーチューブを清掃後、新品のオイルシール、各パーツを組み付けていきます。
シールが傷付かないように養生してから取り付け。
アウターチューブにシールを挿入。古い車両はここがよく錆びてます。
シールの組付けが終わると次はフォークオイル。ヤマハ指定のS1を使います。インナーチューブの上端まで注入してからエア抜き。ダンパーロッドを10回ほど上下に動かします。再びオイルを注入してインナーチューブを上下に動かしてエア抜き。この時にストローク量が200㎜を超えないように注意。その後気泡が散るまで10分放置して完了。
インナーチューブを最圧状態にして指定の標準オイルレベルに調整。
スプリングを組み付けダンパーロッド、キャップボルトを締め付け。車体に組み付けて作業完了です。
SR400のクラッチが切れない症状を修理します。
こんにちは。
今回はクラッチレバーを握った状態でもクラッチが切れない(クラッチが離れない)症状を修理。1速を入れるとなかなかの衝撃とともに急発進してエンジンが停止するといった症状。
クラッチレバーの遊びは適正でクラッチワイヤーにも異常なし、センタースタンドを立てて1速入れリヤブレーキを踏むと正常に切れます。その後エンジンを停止して少し時間が経つと元に戻るのでクラッチ本体の貼り着きが考えられます。
エンジン右側クランクケースカバーを開けクラッチを分解点検。
貼り着いていた原因はエンジンオイルに含まれていた水分。ガソリンが燃焼して発生する水分はブローバイガスとともににクランクケース内に落ちていきます。通常はこれが蒸発して問題ないのですが、エンジン温度が高くならない状態(低速走行や短距離走行)を繰り返すとクランクケース内の水分が外気温との差で結露となりオイル内に溜まっていきます。このオイルに水分が混じった状態で保管し続けると、クラッチプレートに発生する錆や劣化したオイルが原因で貼り着きが起こります。
錆が発生したクラッチプレートは交換。
長期間水分に浸されたフリクションプレートも交換します。
交換後は問題なく貼り着きは解消されました。
低速走行や短距離走行(特に冬場)はどうしてもオイル内に水分が混入しやすいですが、乗車前の暖機運転やオイル粘度を少し柔らかめにすることで予防できます。距離を乗らなくてもオイルは劣化するので半年に一回など定期的なオイル交換がおすすすめです。ちなみに水分が混入したエンジンオイルは乳白色になります。
他にもプッシュロッドの摩耗やサイドスタンドスイッチの接触不良など今回と似た症状の原因はいろいろあります。日頃のライディングで少しでも違和感を感じたらいつでもご相談ください。
古くなったガソリンタンクを再コーティング。燃料漏れを直す。
こんにちは。
今回は内部が錆びて燃料が漏れだしてしまっているガソリンタンクを修理。
なぜ錆が発生するのか。保管状況にもよりますが、ガソリンが満たされていない内部空間には結露が発生。水分はガソリンに溶けず、ガソリンより重いので底に溜まってしまいます。底に溜まった水分は長い年月をかけ錆を発生、徐々にタンク内部を侵食していきガソリンが漏れるというわけです。
他にも錆はエンジン不調の原因となるので早期に除去しなければいけません。
使うのはワコーズのタンクライナー。強力な皮膜を形成し、内部をコーティングすることができます。
XJR1300のEXUPシステムの動き
SR400オイル交換手順
FZX750 エンジン不調とオイル漏れの原因を探る。
WR250R/XのCO値調整について
すでに生産終了となったWR250シリーズ。いいバイクですよね。私も乗ってました。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、WR250R/Xはアイドリング時の排気ガスの濃度調整(CO値調整)が出来ます。「これで燃調が出来る」といった意見もありますね。